河野との馴れ初め
※noteでの有料記事を転載しています
通常の更新と同じく、口外厳禁でお願いします
コロナ禍にも麻痺してしまい、今更お金のことを持ち出すのは気が引けるのだが絶賛やばい
だからってことではないが
昨日、初めて有料記事を上げた
予想以上に沢山の方がお手に取っていただいて感謝です
で、これからコツコツと記事を上げて
ご支援いただいたお金で一つ、叶えたい夢がありまして…
皆さんにTwitterで募集した
「有料でも読んでみたい記事のテーマ」
御回答ありがとうございました
その中で
「他の芸人さんのエピソード」
なるものが散見されました
だもんで、まずは手始めに河野から
書いてみようかと思います
まぁ15年、居ますからね
話が山とあります
出会い、とは
縁が重なりましたね
まずは先述の、
皆さんのご支援いただいたお金で叶えたい夢
それは、
(※ここから有料)
吉本を辞めても一旦、食える貯金だ!!!!!
バーカ、ばーか!うんこたれ!!!!!
補償なんかハナから期待してないわ!!!!!
邪魔ばっか、後ろ向きな言葉ばっか、先延ばしばっか、はぐらかしばっか、嘘ばっか!!!!!
アホー!!!!!
……………コホンッ
(鳥山明感)
失礼しました
そんなアホみたいな会社に懲りもせず
早15年の月日が経った
18歳、高校三年生の夏
周りは所謂、進路を真面目に考え出す時期
僕はエレキベースと、後に付き合うことになる女の子のことで頭が一杯
はい、何も変わっていません
「漫才の大会あんねんで、高校生の」
翌年NSCへ一緒に入った深田が
近鉄針中野駅のマクドで言い放った
その言葉は僕らの頭の上でフワフワと浮いていて
誰も手を伸ばそうとはしない
プロ志向ではない者ばかりで、大会にイマイチ現実味がなかったのだ
ただ僕のぼんやりとした進路には一つ
「コメディアン」が当時から浮かんでいた
これは、と思い話に乗った
コンビを組むあみだくじに細工をし
一番、本気度の高い深田と偶然を装ってコンビ結成
長くなるので割愛するが、
決勝大会に進出
舞台はテレビ収録も入ったなんばグランド花月
審査員はオール阪神・巨人師匠
千原兄弟さん
小向美奈子
優勝とはならなかった
高校生の漫才大会なのに一つも高校生らしくなく
加えて他のコンビより明らかにウケが弱かった
審査員の気を遣ったお褒めの言葉が余計に刺さる
「おいくつですか?」
「いや、高校生や!」
「あっ、高校生の大会か!」
会場を笑いに包んだ小向美奈子は
今思えばあの時からキマっていたのかもしれない
で、あれよあれよと
吉本の大人に捕まって卒業と同時にNSC入学
30期生、その数551人
周りは大人ばかり
高校生の小手先が通用しないとヘコみ鬱が爆発
すぐさま不登校になって解散
再度、深田と組むもまた解散
のらりくらりしていた
当時の彼女の家に入り浸り、
出前で頼んだピザを食って映画を観る他は
セックスしかなく日に6回していた
たまに気が向いた時、好きな講師の授業だけ顔を出した
「お前、誰と組みたいねん」
懇意にしていた講師の唐突な問い
顔を出しておきながら放っておいてくれよと思った
「河野くん、松本くん、山城くんです」
咄嗟によく出たもんだ
二つ歳上の同級生コンビ
コーンポタージュ(適当すぎるやろ)
西尾くん、河野くん
少しお兄さんで、
「野村おもろいな」と褒めてくれるボケの西尾くんとはすぐ仲良くなった
ツッコミの河野くんは目がビー玉の様に空っぽで怖かった、話したこともない
二つ歳上の同級生コンビ
コーンスターチ(コンポタ、コンスタどっちか折れて変えろよ)
岡下くん、松本くん
同じ高校生漫才大会で彼らは2年前に優勝
鳴り物入りとはこのことでキラキラしていた
二つ歳上の同級生コンビ
アバ(急に何やねん)
ボケの子の名前忘れた、山城くん
いつも裸コントで思い切りのいいボケに、宮川大輔さんばりに大声でツッコミを入れる山城くん
挙げた3人がそれぞれ同級生コンビ
同期の見立てとして解散はまず無い
「その中でも一位、誰や」
「……河野くんです」
そう言うと講師はニヤっと笑った
「(河野んとこは)解散するから待っとけ」
講師が何てこと言うねん
ほんで解散はないやろ
と思ってその日の授業は終わった
その数ヶ月後、山城くんの誘いでコンビを組むも
パニックを起こして電車には乗れず、また引きこもっていた頃
初めてのネタ合わせも4時間以上の遅刻
弾むはずもない難波hatchの嫌な空気
解散を切り出す勇気もない
その裏、ある晩に山城くんが河野に呼び出された
難波の呑み屋での密談
河野が、解散すると告げた
続けて野村と組みたい、と
山城くんは二つ返事でOKした
ただネタ合わせ来ぇへんし声めっちゃ小さいぞと忠告したそうだ
そんなことを露知らず、僕は腰を振っていた
携帯が鳴る
ガラケーのサブディスプレイが光る
「河野くん」と出ている
「河野くんって、組みたいって言ってた人!?」
何故だか彼女の方が嬉しそうだったが
キリの良いとこまで振りたかった僕は無視した
暫くして再度かかってくる
ピロートークを切り上げて出た
「もしもし…」
声が震えた
喋ったことない
NSC中間発表会の帰り、
「小島(同期のピン芸人)の連絡先、知ってる?」
と急に訊かれた
「うん」と言って携帯を差し出す
赤外線通信をしていると
「ついでに教えて」
と言われて連絡先を教えたキリだった
何事だ
「解散すんねん」
「えっ!」
「せやねん(あの勢いの良い俺らが感、満載)
で、野村と組みたいなって」
「えっ!」
「明日NSCに解散報告するから、その後会える?」
「うん」
「ほな」
暫く放心状態
「良かったやん!」
と自分のことのように喜ぶ彼女が可愛くて
もう一回した
翌日、メールが来た
「大阪王将に集合で」
飯屋?
この時から、食い意地が凄かった
続く
えっ!
野村尚平
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